TCAクロス
TCAクロス(Trichloroacetic Acid Chemical Reconstruction Of Skin Scars)は、高濃度トリクロロ酢酸(TCA)の塗布により、損傷した組織の再構築を図る治療です。
トリクロロ酢酸のタンパク質を変性させる作用が、コラーゲンの産生を活性化することで、へこみやクレーター(ニキビ跡)の改善が期待できます。
お肌の状態に合わせて、トリクロロ酢酸の濃度は50~100%のあいだで調整します。
TCAピーリングとの違い
「TCAクロス」では、先述の通り濃度50~100%のトリクロロ酢酸を使用します。
一方の「TCAピーリング」では、濃度10~30のトリクロロ酢酸を使用します。
トリクロロ酢酸は国内の一般的なピーリング剤と比べて強い作用を持つため、どちらの場合にもより慎重な取り扱いが求められます。
特にTCAクロスでは、高濃度のトリクロロ酢酸をピンポイントで塗布し、副作用・ダウンタイムをできる限り抑えます。
このこともあり、TCAクロスは「TCAピンポイントピーリング」とも呼ばれています。
このような方に
おすすめです
深いクレーター状のニキビ跡にお悩みの方
- アイスピック型(細く深い)ニキビ跡の改善を希望される方
- 肌の凹凸を解消したい方
- ダーマペンやフラクショナルレーザーでの治療に不安がある方
- 部分的なニキビ跡治療を希望される方
- 通常のスキンケアでは改善が見られない方
施術の流れ
1診察・カウンセリング
診察・患者様のお悩み、ご希望をお伺いし、お肌の状態を確認します。
またTCAクロスの治療内容について、詳しくご説明いたします。
ご理解・ご同意いただけましたら、洗顔へと進みます。
2洗顔・消毒
まずはメイク、余分な皮脂などを取り除くため、洗顔をしていただきます。
また、施術部位を消毒します。
3施術
高濃度トリクロロ酢酸を、ピンポイントで塗布していきます。
塗布した部位は治療の正常な反応として、一時的に白くなります(フロスティング)。
4アフターケア
薬液の濃度に合わせて、アフターケアを行います。
お肌の状態を確認し、問題なければお帰りいただけます。
ご帰宅後、何か異常を感じた時には、すぐに当院にご連絡ください。
TCAクロスの効果が実感できるまで
20~30%の方が、1度の施術でへこみ・クレーターの改善をご実感されます。
また3~5回の施術を繰り返すことで、ほとんどの方が改善されています。
ただし施術の間隔は、少なくとも1ヶ月以上、あける必要がございます。
TCAクロスのダウンタイム
TCAクロスでは高濃度のトリクロロ酢酸を使用するため、1週間ほどのダウンタイムが生じます。お仕事・プライベートのご予定にお気をつけください。
ダウンタイムの経過
トリクロロ酢酸を塗布した部位は、タンパク質との反応によって、施術直後から白くなります。この現象を「フロスティング」と言います。
その後、数時間で白さは消え、赤くなります。
そして1~3日後には、薄いかさぶたができます。かさぶたは薬剤を塗布した範囲より、ひと回り大きく形成されるため、一時的にニキビ跡が悪化したように見えることがあります。
施術後約1週間でかさぶたが剥がれ、赤みがかった、またはピンク色の皮膚が現れ、その後徐々にまわりと同じ色へと戻っていきます。
※かさぶたができないこともあります。
※かさぶたは触らず、自然に剥がれるのをお待ちください。
日常生活の制限について
- 洗顔、シャワーは当日から再開できます。
- 入浴、メイクは翌日から再開できます。
- 施術部位は普段より敏感になっています。しばらくは十分な紫外線対策を行ってください。
TCAクロスの副作用
- 赤み、腫れ、かゆみ、ヒリヒリ感
- 色素沈着、色素脱失
- 感染症
- 瘢痕形成
※副作用の発生頻度は低いですが、異常を感じた場合は速やかに医師にご相談ください。
TCAクロスの費用
20箇所まで | 22,000円 |
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以降10か所追加ごと | 11,000円 |